
作業自体は慣れてしまえばそれほどでもないのだが、ブレーキという運転に多大な影響を及ぼす箇所なのでプロに頼んだ方が無難。特にフロントはダブルディスクのためエア抜きの難易度がシングルより高い。空気が抜けきらずに放置しておくとここぞという時にブレーキがすかる可能性があるので非常に危険。心配な方は自分でやるのはやめておくべきそうするべき。
以下に交換の際のフルードの詳細を記載します。ブレーキフルードとあるがクラッチも共通です。フロントブレーキのフルードを交換する際は最低でも2本は用意しよう。
品名 | DOT4 ブレーキフルード |
純正フルード型番 | HD-99953-99A |
内容量 | 355ml |
定価 | 2040円 |



プラスドライバーはマスターシリンダーカバーを開けるために必要。メガネレンチはブリーダーバルブを緩めるために必要。メガネレンチはスパナやモンキーでも代用できるが、バルブをなめると想像を絶する悲しみに襲われる。最低でもスパナを用意。

名称 | +ドライバー |
参考価格 | 500円くらい |
重要度 | ★★★★★★★☆☆☆ |

名称 | 3/8インチメガネレンチ |
参考価格 | 単品で1000円くらい |
重要度 | ★★★★★★★★☆☆ |
フルードを廃湯入れまで導くホースと廃油入れが必須。ホースはガソリンホースで可。ブレーキフルードの侵食力は半端ないので塗装面やゴムには絶対にかからないようにしよう。万が一かかった場合はすぐに水で拭く。
マイティバッグはブレーキエア抜き専用のツールで、根気と時間のかかるエア抜き作業を大幅に短縮することができる。個人的には30分くらいかかってた作業が10分くらいに短縮できた。勿論無くても問題はないがあると大変便利。

名称 | ホース&廃油入れ |
参考価格 | 1000円くらい |
重要度 | ★★★★★★★★★★★ |

名称 | ブレーキエア抜きツール マイティバック |
参考価格 | デイトナだと7875円 |
重要度 | ★★★★☆☆☆☆☆☆ |


ここではフルードの継ぎ足しではなく一度完全に抜く作業を行っています。フロントブレーキはダブルディスクのためキャリパーも当然2つあり作業がやや面倒です。
まずキャリパーのブリーダーバルブにメガネレンチをかけてホースを取り付けます。まずは近い方のキャリパーからやります。ホースの先には廃油入れを置いておきましょう。

マスターシリンダーカバーを開けてブリーダーバルブを緩めた後、ブレーキレバーを握るとフルードがドバドバ出てきます。フルードが無くなったら反対側のキャリパーバルブを緩めて残りのフルードを出します。


車体を垂直にして新しいフルードを入れていきます。ある程度入れたらブレーキレーバを握ってフルードが少なくなってきたらまた継ぎ足してを繰り返します。この時マスターシリンダーを満たしているフルードをきらしてはいけません。一度きらすとエアが混入する確率が大です。


ブリーダーバルブからフルードが出てきてホース内にフルードが行き渡ったとみたらブリーダーバルブを締めます。この時点でブレーキレバーに圧力を感じる。
ここからかなり根気がいるエア抜き作業になります。再びフルードを足しつつブレーキレーバを握って→離して、マスターシリンダー内の穴から空気が出て来なくなるまで握力鍛錬運動のごとく続けます。


この時、空気が出なくなってくるとフルードが穴から逆流して跳ねる場合があるので、あらかじめマスターシリンダーをタオルか何かで囲っておくと安心。
マスターシリンダー側で空気が出なくなったら最後にキャリパー側でとどめのエア抜き作業を行います。この時ブレーキレバーを握って圧力をかけた状態でブリーダーバルブを緩めてエア抜きを行うのですが、一人だと体勢的にかなり厳しいのでレバーは輪ゴムなどで固定してしておきます。


ブリーダーバルブはちょっと緩めるだけで空気がポコッと出てきます。
なお、エア抜きは先に近い方から行い最後に遠い方のキャリパーを行います。エア抜きが完了したらフルードがマスターシリンダーのMAXレベル(右画像赤丸)まで来ているか確認して、足りないようなら継ぎ足し。
この作業はようやく終了ですね。


ブレーキフルードの交換の時にしか出番が無いこのツールは、一般人なら使用頻度から考えて無くても良いんじゃないのと思えるが、実際使って見るとその超パワーにリアルでビビる。
これまで必死で握力鍛錬運動やってきたのにこいつはものの数分でフルードを全体に満たせるのでとにかく作業時間の短縮が素晴らしいマッハだすばらしいと大歓迎状態だった。


でも高いから買う気が失せるのも事実。
