
簡単そうに見えて落とし穴が2つある。
「ベルトガード?どうせボルト数本外せば終了だろ?」などとほざいて気軽に作業を始めるとサスペンションとガードを留めているボルトを見るかスプロケットカバーを外したところで絶望して骨になる。
確かにボルトを外せば良いだけだが、まず前者のボルトはトルクスタイプでサイズがT50とあまり見かけない巨大サイズ。こちらは表に見えているので事前に用意可能だが、スプロケットカバーを外すと見える追撃の2本のボルトで骨になる。
理由は簡単で目標のボルトがかなり奥まった所にあるため普通の工具では入らない。後述するショートタイプのラチェットレンチが必要不可欠。


以下のマイナーな2点が無いと作業が頓挫する。
一般的なレンチやスパナ、ヘックスレンチやトルクスレンチも一通り持っているという人でも以下のような条件の工具は案外持ってないのではないだろうか。
ショートタイプのラチェットレンチに関しては全長10cm以下が望ましい。ラチェット機構の無いスパナでもなんとかなるが、動かせる範囲が極端に狭いので作業は地獄の宴。値は張るが大人しくラチェットタイプの購入をお勧めします。

名称 | 13mmショートラチェットレンチ |
参考価格 | 定価2440円(トップ工業の13mmショートラチェットコンビ) |
重要度 | ★★★★★★★★★☆ |

名称 | T50トルクスレンチ |
参考価格 | 1000円くらい |
重要度 | ★★★★★★★★★★ |
他には良く見かけるキャップボルト(六角穴付ボルト)を外すためのヘックスレンチ(六角棒レンチ)が必要になる。サイズは5mm。サイズが同じならビッドでも可。ただしあまりにリーチが短いとスプロケットカバーを外すのが難しい。
最後に19mmのスパナが必要。本来ならメガネレンチを使用したいところだが訳あってスパナでないとダメ。理由は作業手順の最後に記述する。モンキーレンチでも可能だがナットをなめる可能性があるので危険。

名称 | 5mmヘックスレンチ(ビットでも可) |
参考価格 | ホームセンターのセットで多分1000円くらい |
重要度 | ★★★★★★☆☆☆☆ |

名称 | 19mmスパナ |
参考価格 | ホームセンターのセットで多分2000円くらい |
重要度 | ★★★★★★★★☆☆ |


スプロケットカバーの赤丸のボルト3本を外します。キャップボルトでサイズは5mm。このカバーを外さないと問題のボルトにアクセスできません。

スプロケットカバーを外すと問題のボルトが2本見えてきます。
予備知識無しで挑みショートタイプのレンチ・スパナが無いアワレな貧弱一般人はここでひっそり幕を閉じる。右の写真を見て分かるようにギリギリ工具が入るかなといった感じ。


この写真を見ると知らない人は「手前のドライブスプロケットを外せば楽勝ジャン」と考えるかもしれないが浅はかさは愚かしい。
ドライブスプロケットを留めているボルト3本は馬鹿みたいに固い。ブレーカーバーを使っても回せなかったので私は諦めました。
余談ですがこのせまい場所にあるボルト2本はベルトガードを貫通しているわけではなく、U字型の部分をラバーを介して挟んでいる。力任せに引っ張ればもしかすると外れるかも。
リアサスペンションのボルトを外します。サイズT50のトルクスボルトです(右写赤丸)。
このボルトはサスペンションから完全に抜かなくてもベルトガード部分だけ外せばOKです。
後2つほどボルトがありますが雑魚なので問題ないでしょう。下左写真のボルトは13mmなので手順2で使用したレンチがそのまま使用できます。こちらも完全に外さず緩めるだけでOK。



ノーマルのガードを外したら美しいクロームメッキのガードを取り付けます。
この時上のベルトガードにはサスペンションと共締めするナットが付属します(下左右写真)。
それとゴムのスペーサーが1個付属しますが元々あった物を使っても大して問題ありません(下右写真)。



ここで揃える道具で紹介した19mmスパナが登場する。
左写真の赤丸の付属ナットを固定する際にスパナでないとナット押さえることができない。モンキーレンチで代用できないこともないが、力をかけるのに気が引けるのでスパナが欲しいところ。スパナも大概だけど…。
この作業はぼちぼち終了ですね。
